• 2026年7月23日

メトトレキサート(MTX)はなぜ今でも重要なの?

こんにちは。神戸市灘区のそうし内科・リウマチ膠原病クリニック院長の髙橋宗史です。

関節リウマチの患者さんから、

「新しい薬がたくさんあるのに、なぜメトトレキサート(MTX)を使うのですか?」

というご質問をいただくことがあります。

今回は、関節リウマチ治療の基本となるメトトレキサートについてご紹介します。

関節リウマチ治療の第一選択薬です

メトトレキサートは、現在も関節リウマチ治療の第一選択薬として位置づけられています。

長年にわたり多くの患者さんに使用され、その有効性と安全性について多くのデータが蓄積されています。

現在の診療ガイドラインでも、使用できる患者さんではまずメトトレキサートを開始することが推奨されています。

新しい薬があるのに、なぜMTX?

近年では、生物学的製剤やJAK阻害薬など優れた治療薬が登場しています。

それでもメトトレキサートが重要である理由は、

  • 高い治療効果が期待できる
  • 関節破壊を抑える効果が証明されている
  • 他の治療薬と併用することで、より高い効果が期待できる
  • 生物学的製剤とJAK阻害薬と比較すると、かなり安価である(コストパフォーマンスが高い)

からです。

そのため、現在でも多くの患者さんで治療の土台となる薬として使用されています。

MTXが使えない方もいます

一方で、すべての患者さんがメトトレキサートを使用できるわけではありません。

例えば、

  • 腎機能が低下している方
  • 重い肺疾患がある方
  • 副作用が強く出る方

などでは、使用できない場合や十分な量まで増量できない場合があります。

メトトレキサートの注射薬(薬品名:メトジェクト)では効果・副作用面において内服よりも優れるという報告もありますので副作用が強く出る方にはメトトレキサートの注射薬をおすすめすることもあります。

メトトレキサートだけでは十分な効果が得られない場合や、副作用・合併症などにより使用が難しい場合には、生物学的製剤やJAK阻害薬などを含め、一人ひとりに合わせた治療を検討します。次回は、JAK阻害薬の特徴と生物学的製剤との違いについて解説します。

当院では

関節リウマチの治療では、「新しい薬だから良い」「古い薬だから良くない」ということではありません。

患者さんの年齢や生活スタイル、合併症、検査結果などを総合的に考え、その方にとって最適な治療をご提案することが大切だと考えています。

治療薬について疑問や不安がある方は、診察時にお気軽にご相談ください。

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